ピンクシャワー(シャワーツリー)

Pink shower (Cassia grandis)

ピンクシャワー(シャワーツリー)Cassia grandis ピンクシャワー(シャワーツリー)Cassia grandis

ピンク色の花を咲かせるシャワーツリー。コーラルシャワー(coral shower)や、ホースシャワー(horse shower)とも呼ばれる。スペイン語のcaraoという名でも知られる。ハワイでは街路樹として植えられているが、ハワイで見られるシャワーツリーの中ではもっともマイナーである。ハワイの植物図鑑にも掲載されない場合が多く、本種よりもメジャーなレインボーシャワーピンクアンドホワイトシャワーと混同されやすい。

日本語名
ハワイ語名
英語名 pink shower、horse shower、coral shower
学名 Cassia grandis
分類 マメ科(Fabaceae)ナンバンサイカチ属(Cassia)
その他 外来種(alien)

分布

A

メキシコ南部、スリナム、ブラジルなどの熱帯アメリカ原産。ハワイでは野生化の記録はない。

特徴

ピンクシャワーの花
【写真1】ピンクシャワーの花(2018年4月21日・ホノルル市内)

樹高18mの高木。原産地では30mまで生長するという。木全体は傘を広げたような形で広がる。葉は約16組の細長い楕円形の小葉からなる複葉。小葉の表は緑色、裏は栗色。4月〜5月にピンク色の花が咲く【写真1】。花の時期には葉がない。幹の表面なめらかで、淡い灰色。豆果は長さ約40cm、茶色で木のような質感がある。豆果の中は、種の他に黒いハチミツのような物質が詰まっていて、悪臭がある。豆果は一年中つける。

利用

ハワイでは、ピンクシャワーの種子をつなげて美しいレイが作られる。

ハワイ大学のピンクシャワー

ホノルル市内でよく知られているのは、ハワイ大学マーノア・キャンパスのバスロータリー近くにある大きな2本のピンクシャワーであろう。なお、バスロータリーからユニバーシティ通りを挟んだ向かい側には、ゴールデンシャワーもある。構内にはたくさんのレインボーシャワーも植えられているので、シャワーツリーを観察するには最適な場所である。

また、ここではC. grandisを取り上げたが、ピンクシャワーと呼ばれる木は他にもいくつかある。ハワイ大学のハミルトン図書館の入り口には、ベーカーズピンクシャワー(Baker’s pink shower)と呼ばれる、熱帯アジア原産のピンクシャワーが植えられている。学名はCassia bakeriana。花の季節には、淡いピンク色の花が木いっぱいに咲き、圧巻である。遠くから見ると、満開の桜を彷彿させる【写真2】。

ベーカーズピンクシャワー
【写真2】ハワイ大学ハミルトン図書館近くのベーカーズピンクシャワー(2014年5月4日撮影)

シャワーツリーについて

マメ科の高木。ハワイでは街路樹として広く植えられており、春から秋にかけて綺麗な花を咲かせるので人気が高い。シャワーツリーというのは、複数のナンバンサイカチ属の木の一般的な総称で、ハワイでは本種の他にゴールデンシャワー(C. fistula)、ピンクアンドホワイトシャワー(C. javania)、レインボーシャワー(Cassia × nealiae)などがある。どれも人為的に植えられていて、野性化はしていない。

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