ヘリコニア まとめ

Heliconia (Heliconia spp.)

ヘリコニア ヘリコニア Heliconia bihai cv. lobster claw two

ゴージャスな南国リゾートのイメージにぴったりのヘリコニアは、ハワイのガーデニングでたいへん人気がある。苞(ほう)は色も形も美しく、切ったあとでも長持ちするため、フラワーアレンジメントでも好んで使われる。

上の最初の写真は、左からH. rostrata(hanging lobster claw)、H. xanthovillosa(Shogun)、H. psittacorum x spathocircinata(Golden Torch)。

日本語名 ヘリコニア
ハワイ語名
英語名 lobster claw、false bird of paradise
学名 Heliconia bihai
Heliconia caribaea
Heliconia chartacea
Heliconia collinsiana
Heliconia humilis
Heliconia indica
Heliconia latispatha
Heliconia lingulata
Heliconia longissima
Heliconia metallica
Heliconia orthotricha
Heliconia psittacorum
Heliconia richardiana
Heliconia rostrata
Heliconia xanthovillosa

その他
分類 オウムバナ科(Heliconiaceae)オウムバナ属(Heliconia)

分布

多くは中南米原産。少数は南太平洋の島々が原産。ハワイでは観賞用に20種以上のヘリコニアが栽培されており、そのうち少なくとも3種は野生化している(後述)。

マウイ島のハイクー(Haʻikū)、ナーヒク(Nāhiku)、ハーナ(Hāna)などの湿潤な低地や、ハワイ島のウィンドワード(windward、貿易風の風上側)は、ヘリコニアの世界的な産地となっている。

Heliconia chartacea var. meeana
【写真1】H. chartacea var. meeana

名前の由来

ヘリコニア (Heliconia)という名前は、ギリシア南部にあるヘリコン山(Mount Helicon)に由来する。古代ギリシアでは、ムーサ*がこの山に住むとされていた。

ヘリコニア・ビハイ(H. bihai)、ヘリコニア・カリバエア(H. caribaea)、ヘリコニア・フミリス(H. humilis)などは、苞の形がロブスターのはさみ(claw)に似ていることから、英語では「lobster claw」とも呼ばれる【写真2】。

*Muse。複数形はMuses。芸術を司る女神たち。

ヘリコニア・カリバエア
【写真2】ヘリコニア・カリバエア | Photo by Forest & Kim Starr

特徴

根茎をもつ中~大型の草本。大きなものは高さ約6mになる。葉は大きく、地面から伸びる。葉柄がほとんどないものから、長い葉柄を持つものまである。前者はジンジャーの葉に似ており、後者はバナナの葉に似ている。色鮮やかな苞が上に伸びるか、あるいは垂れ下がる。それぞれの苞の中には花があるが、小さくて目立たない。果実は1~3個の種子をもつ核果で、青色または赤色、熟すとオレンジ色になる。

ヘリコニア・プシッタコルム
Heliconia psittacorum

背が低くて華奢な印象のヘリコニア。原産地は西インド諸島と南アメリカ北部。苞は赤色とオレンジ色。英語名はparrot’s beak heliconia。Parrot’s beakは「オウムのくちばし」という意味。ヘリコニアのなかでは空気や土壌の乾燥に強い。【写真3】

ヘリコニア・プシッタコルム
【写真3】ヘリコニア・プシッタコルム | Photo by Forest & Kim Starr

ヘリコニア・ロストラタ
Heliconia rostrata

ハワイで最初に移入されたヘリコニア。原産地はアルゼンチンやペルーなどの南アメリカ。調理されたロブスターのはさみに似た赤い苞がぶら下がっている様子から、英語ではhanging lobster claw(ぶらさがったロブスターのはさみ)と呼ばれる。種小名のrostrataは、「くちばしがある」という意味。花期は夏だが、12月のクリスマス用デコレーション商戦期に花を販売できるようにするために、ハワイ大学の園芸家たちによって品種改良が試みられているという。【写真4】

ヘリコニア・ロストラタ
【写真4】ヘリコニア・ロストラタ

ハワイで野生化しているヘリコニア

ハワイでは、少なくとも、H. bihaiH. latispathaH. metallicaの3種の野生化が確認されている。

ヘリコニア・ビハイ
Heliconia bihai

高さ2~5mの多年草。最も長い葉身は長さ100~250cm、幅20~40cm。葉柄は50~115cm。苞は赤みを帯びたオレンジ色で、苞の縁は緑色。原産地はカリブ海地域と南アメリカ。ハワイでは、1940年代より観賞植物として栽培されている。オアフ島では1941年にはすでに栽培されていたという。マウイ島のハーナ・ハイウェイ(Hāna Highway)沿いでは野生化している。大きさや花序の色が異なる様々なバリエーションが存在し、それらもすでに野生化している可能性があるという。【写真5】

ヘリコニア・ビハイ
【写真5】ヘリコニア・ビハイ | Photo by Forest & Kim Starr

ヘリコニア・ラティスパタ
Heliconia latispatha

高さ2~3mの多年草。最も長い葉身は長さ65~160cm、幅18~36cm。葉柄は20~80cm。苞は黄色がかったオレンジ色や赤色。短くてまっすぐな花は、花粉媒介者であるハチドリ(ハミングバード)のくちばしの形に適応している。原産地はメキシコ、中央アメリカ、南アメリカ。ハワイでは、1940年代より観賞植物として栽培されている。花序の色が異なるいくつかの品種がある。マウイ島とハワイ島では野生化している。【写真6】

ヘリコニア・ラティスパタ
【写真6】ヘリコニア・ラティスパタ | Photo by Forest & Kim Starr

ヘリコニア・メタリカ
Heliconia metallica

高さ1.5~3mの多年草。最も長い葉身は長さ50~80cm、幅10~35cm。葉柄は3~8cm。苞は赤色と緑色。原産地はニカラグアから南アメリカの北西部にかけて。ハワイでは、1930年代より観賞植物として栽培されている。オアフ島のマーノア・バレー(Mānoa Valley)では野生化している。【写真7】

ヘリコニア・メタリカ
【写真7】ヘリコニア・メタリカ

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