ギンケンソウ(銀剣草/アーヒナヒナ/シルバーソード)

ʻĀhinahina (Argyroxiphium sandwicense)

アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense) アーヒナヒナ(シルバーソード 、銀剣草、Argyroxiphium sandwicense)

マウイ島のハレアカラー(Haleakalā)とハワイ島のマヌア・ケア(Mauna Kea)に生息する、とても珍しい高山植物。厳密には、ハレアカラーに生息する種(ハレアカラー・シルバーソード)はArgyroxiphium sandwicense ssp. macrocephalum、ハワイ島のマヌア・ケアに生息する種(マヌア・ケア・シルバーソード)はArgyroxiphium sandwicense ssp. sandwicenseで、それぞれ亜種とされている。

日本語名 ギンケンソウ(銀剣草)
ハワイ語名 ʻāhinahina, hinahina
英語名 silversword
学名 Argyroxiphium sandwicense
分類 キク科(Asteraceae)
その他 ハワイ固有種(endemic)
絶滅危惧種(ハレアカラー・シルバーソードは“threatened”、マヌア・ケア・シルバーソードは“endangered”)

分布

E

ハワイ固有種。ハレアカラーとマヌア・ケアの標高2,100~3,700mの噴石地帯に生育する。

名前の由来

アーヒナヒナ(ʻāhinahina)には、ハワイ語で「灰色」または「白髪の人」といった意味がある。これはこの植物の容姿を形容したものに違いないが、昔のハワイには銀というものがなかったので、当然それを意味する言葉もなかった。アーヒナヒナという名の植物は他にもいくつかあるが、それらはいずれも銀色の葉をもった高山植物である。属名のArgyroxiphiumは、ギリシア語で「銀の剣」(argyros=銀、xiphium=剣)という意味である。

以下は余談だが、種小名のsandwicenseは、「サンドウィッチ諸島の」という意味である。サンドウィッチ諸島とは、ジェームス・クック(1728–1779)によって名付けられたハワイ諸島の当時の名前である。さらに余談だが、サンドウィッチという名は、クック船団の強力なパトロンであり、サンドイッチの発明者と言われていることでも有名な、第4代サンドウィッチ伯・ジョン・モンタギュー(1718–1792)にちなんで付けられたものである。

特徴

一稔性(一回結実性)といわれる、枯れる前に一度だけ花を咲かせるタイプの植物。寿命は、5~50年とも、それ以上とも言われている。三日月刀のような形の銀白色の葉が集まった球状のまま何年も何十年も生長し続け、6~11月の開花の時期になると、50~600個の花をつけた大きな穂を天に向かって伸ばす。このときに、大きなものでは高さ3m以上にもなる。ハワイ固有のハチであるHylaeus (Nesoprosopis) volcanicaなどの昆虫類が、花粉の運び役(送粉者)として大事な働きをする。花が咲き終わると、種を残して枯れてゆき、一生を終える。

ハレアカラー・シルバーソードの葉
【写真1】ハレアカラー・シルバーソードの葉

シルバーソードの葉が白髪や銀の剣のようにみえるのは、その剣状の葉に無数に生えている毛のためである【写真1】。この毛が、高い標高の強い太陽光線や強風による乾燥などの厳しい自然環境からシルバーソードを守ってくれる。また、葉はアロエのようなジェル状の水分を含んでいて、たとえ数ヶ月雨が降らなくても枯れずに生きることができるという。

絶滅の危機

昔は、ハレアカラー・クレーターの広い範囲にシルバーソードがたくさん生えていたという。しかし、20世紀の初頭までには、100株以下にまで減ってしまった。外来種の虫、ヤギ、ウシによる生態系の変化や、人間による過剰な伐採などが原因である。ハレアカラー国立公園(Haleakalā National Park)が1921年に設立され、公園の管理と保護によって現在は数は増えつつある。だが依然として絶滅のおそれがあることに変わりはなく、これからも保護が必要である。

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