イオ(ハワイノスリ)

ʻIo (Buteo solitarius)

イオ(ハワイノスリ、Buteo solitarius)

ハワイ島に生息するタカ。イオの祖先は、古代ポリネシア人がハワイに到着して定住する数千年も以前に、南北アメリカ大陸間を渡っていたタカが、渡りの途中になんらかの理由でハワイにたどり着いたと考えられている。絶滅の危機に瀕していて、2013年の時点での推測生息数は、3,000羽以下。

日本語名 ハワイノスリ
ハワイ語名 ʻIo
英語名 Hawaiian Hawk
学名 Buteo solitarius
分類 タカ科(Accipitridae)ノスリ属(Buteo)
その他 ハワイ島固有種(endemic)
絶滅危惧種(endangered)

分布

E

ハワイ島固有種。化石から、昔はカウアイ島、オアフ島、モロカイ島にもいたことがわかっている。ハワイ火山国立公園(Hawaiʻi Volcanoes National Park)、ヒロ(Hilo)近郊、ハーマークア・コースト(Hāmākua Coast)の谷沿いなどの、標高2,600mより低い牧草地、サトウキビ畑、溶岩流、森林の上空を優雅に滑空する姿が見られる。木々が生い茂った雨林よりも、開けた林を好む。

形態

全長はオスが41cm、メスが46cm。メスの方がオスよりも大型なのは、タカ類に一般的に見られる特徴である。オスとメスはほぼ同じ色だが、他のノスリ属の多くの種同様、全体的にずんぐりとした体型で、幅のある翼と丸い尾羽を持つ。濃い茶色の型と、白っぽいの型の2種類の形態がある。頭は、成鳥は暗い色、未成鳥は明るい色。足は、成鳥は黄色、未成鳥は黄緑色。

生態

単独かペアでいることが多い。主に虫、ネズミ、鳥などを捕食する。全体の8割ほどが、オーヒア・レフアの木に巣を作る。通常は、同じ個体が毎年同じ場所に営巣する。巣は木の枝を集めて作られた大きなもので、地面からあまり高くない位置に作られる。3月ごろから夏にかけてが産卵期で、1〜3個の卵を産む。オスもメスも攻撃的に巣を守り、雛を育てる。寿命は約17年と推定されている。

王族の象徴

ハワイの伝説では王族を象徴する鳥とされている。ホノルルにあるイオラニ宮殿(ʻIolani Palace)の「イオ」は、この鳥のことである。ラニには「王室の」とか「崇高な」という意味がある。

その他

ハワイに生息する猛禽類は、イオの他にプエオ(コミミズク)と、外来種のメンフクロウがいる。また、ミサゴハヤブサハイイロチュウヒなどがまれにハワイまで飛んでくることもある。それらの渡り鳥を除けば、イオは、ハワイだけでなく、太平洋の島に生息する唯一の昼行性の猛禽類である。

アメリカ大陸に生息するミジカオノスリ(英語名:Short-tailed Hawk、学名:Buteo brachyurus)とアレチノスリ(英語名:Swainson’s Hawk、学名:Buteo swainsoni)が、イオにもっとも近い種だとされている。また、北アメリカに生息するアカオノスリ(英語名:Red-tailed Hawk、学名:Buteo jamaicensis)と、ガラパゴス諸島の固有種であるガラパゴスノスリ(英語名:Galapagos Hawk、学名:Buteo galapagoensis)も、イオと比較的近縁である。なお、ガラパゴスノスリの先祖も、イオの先祖と同じようにアメリカ大陸の種が海で迷い偶然ガラパゴス諸島にたどり着いたものとされている。

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