イイヴィ(ベニハワイミツスイ)

ʻIʻiwi (Vestiaria coccinea)

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ピンクの長くカーブしたくちばしと赤い羽が美しい、とても見栄えの良いハンサムな鳥。ハワイの自然を紹介する映像、パンフレット、その他の出版物などにイイヴィの写真やイラストが登場することも多いので、ハワイミツスイ、またはハワイアン・ハニークリーパーといえば、まっさきにこのイイヴィを思いつくという人も多いだろう。

日本語名 ベニハワイミツスイ
ハワイ語名 ʻIʻiwi
英語名
学名 Vestiaria coccinea
分類 アトリ科(Fringillidae)
その他 ハワイ固有種(endemic)

分布

E

ハワイ固有種。標高1,050m以上の在来植物の森に生息する。マウイ島とハワイ島ではまだ比較的多くみられる。カウアイ島では以前はコーケエ州立公園(Kōkeʻe State Park)で簡単に観察することができたが、近年は—特に2010年頃以降は—公園内では滅多に見られなくなった。オアフ島とモロカイ島では数がとても少ない。ラーナイ島ではすでに絶滅している。

形態

全長15cm。オスとメスは同じ色。下にカーブしたサーモンピンク色の長いくちばしが大きな特徴。成鳥の体は明るい赤、尾と翼は黒、次列風切の内側部分は白色。未成鳥は緑、黒、黄色の斑模様【写真1】。

イイヴィの未成鳥とオーヒア・レフア
【写真1】イイヴィの未成鳥とオーヒア・レフア

生態

オーヒア・レフアの蜜を主に吸う他、マーマネオーヘロアーカライリアヒ、ロベリア類などの花の蜜も吸う【写真2】。虫も食べる。攻撃的で、他種の鳥を木から追い出す姿がよく見られる。繁殖期は10月頃から始まり、翌年8月まで続く。カップ型の巣をオーヒアの木のこずえに作る。顕著な羽ばたき音があり、静かな森のなかではかなり遠くからでも聞こえる。

イリアヒの蜜を吸うイイヴィ
【写真2】イリアヒの蜜を吸うイイヴィ

鳴き声

さえずりは複雑で、アパパネ(アカハワイミツスイ)のそれよりもっとバラエティに富んでいる。音楽的とはいえないが存在感があり、特にイイヴィの姿がめっきり見られなくなってしまったカウアイ島では、静寂な森のなかでイイヴィがさえずると、森は独特の緊張感に包まれる(もちろん人間の主観だが)【写真3】。地鳴きは、“錆びたちょうつがい”に例えられる「キー」のほか、音程があがる伸びやかな「ピュゥイー」など。ときにエレパイオアマキヒオーマオなどの鳴き真似もする。

ある森では、すでに絶滅しているオーオーの鳴き真似を、絶滅後でもしていたという話を、ある著名なバードウォッチャーから聞いたことがある。彼が森を歩いていると、いるはずのないオーオーらしき鳴き声が聞こえてきた。驚いて近づいてみると、なんとイイヴィがオーオーの鳴き真似をしていたのだそうだ。

鳴くイイヴィ
【写真3】鳴くイイヴィ

さえずり(2014年4月、ハワイ島)

地鳴き 1:「キー」(2014年4月、ハワイ島)

地鳴き 2:音程が上がる「ピュゥイー」(2014年4月、ハワイ島)

地鳴き 3:音程が下がる「ピュゥー」(2014年10月、ハワイ島)

地鳴き 4:「ピー、チョンチョン」(2013年10月、ハワイ島)

地鳴き 5:いろいろ(2014年4月、ハワイ島)

利用

昔のハワイでは、イイヴィの赤い羽を使って、王族が着用するマントやヘルメットなどが作られた。一枚のマントをつくるのに、推定約30,000枚もの羽が使われたという。これらのマントやヘルメットは、ホノルルのビショップ博物館(Bishop Museum)で見ることができる。

イイヴィの羽は、レイの材料にも使われた。イイヴィやアパパネなどの赤色の羽は、黄色の羽に次いで価値が高かった。

以前は、子供達でも簡単に捕まえることができたそうだ。子供は木の茂みに隠れ、オーヒアなどの花を片手で持ったまま茂みの外に出しておく。すると、イイヴィがその花の蜜を目当てにやってくるので、それを素手で捕まえていたという。現在の森のイイヴィの警戒心の強さからは想像もつかないが、昔はそれほど数多く生息していたということだろう。

古来から人との関わりも深く、さまざまな伝説やチャントにも登場する。あらゆる意味で、ハワイの森を象徴する鳥である。

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筆者ブログ『Hayaloha』

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